お月さんと白い花1121

「お月さんは何色?」と、ネコのクロネコのクロに突然、質問されてしばらくしてからのある日、またボクは夢を見た。

   夢の中は夜だった。ボクは今まで夢といえば明るい昼間の夢ばかりだったけれど、その日の夢はなぜか暗い夜だった。暗いけれどまあるい月が出ていてその光でうっすらと周りが見える。

 そして足元の花壇、そこに咲いていたのがヒマワリやアサガオと比べて高さが低く小さな白い花だった。何という名前の花なのか知らない。見たことがあるのか、見たことがないのかもわからない。

 でもどこかの公園の花壇に植えられていそうな、よくありそうな花。特別珍しい花ではなさそうなそんな花。その花はボクがそばに近づいても、何も反応がなく静かに咲いていた。

クロネコのクロとボク

フィクションです。

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クロネコのクロとボク

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